今日は株式投資の大定番、ゴールデンクロスとデッドクロスについて。
ちょっと響きがかっこいいでしょ?ゴールデンクロス、デッドクロス。
それでは、どういう意味なのか、おさらいしていきましょう。
ゴールデンクロスデッドクロスとは
ゴールデンクロスとは、移動平均線の短期線が長期線を上回る状態のことを指します。
逆に、デッドクロスは短期線が長期線を下回る状態のことを指します。
まあ、ざっくり言えば、いい感じの上昇トレンドと下落トレンドってことですね。
なぜゴールデンクロスとデッドクロスが株価市場で重要なのか、その理由を考えてみましょう。株式市場は非常に不安定で、誰もが将来の値動きを完全に予測することはできません。そこで、ゴールデンクロスやデッドクロスなどのテクニカル指標を用いて、少しでも将来の値動きを予測しようとするわけです。
ゴールデンクロスとデッドクロスは、多くの投資家が注目する重要な指標となっています。ちなみに、これらの指標が正確に機能するとは限りません。ですが、過去のデータをもとに分析することで、将来の市場トレンドをある程度予想することができます。
ゴールデンクロスの特徴と売買サイン
ゴールデンクロスは簡単に言えば、株価の上昇トレンドが続いているときに、短期的な移動平均線が長期的な移動平均線を上回るという状況のことです。このとき、市場参加者たちはポジティブなシグナルと解釈し、買いのサインと捉えるわけです。
ゴールデンクロスの特徴としては、市場のムードが良い状況で起こりやすいことが挙げられます。つまり、景気が良い、企業業績が良い、投資家の期待感が高いなど、ポジティブな材料が揃っているときに発生しやすいんです。
ゴールデンクロスの基本は買いサイン
どのようなシグナルとして解釈されるかというと、基本的には買いのサインとして捉えられます。
つまり、ゴールデンクロスが出たら、株価が上昇する可能性が高いということですね。ただし、ゴールデンクロスが出たからといって、必ずしも株価が上昇するとは限りません。投資には常にリスクが伴いますから、注意が必要です。
デッドクロスの特徴
デッドクロスとは、株価が下落トレンドにあるときに、短期的な移動平均線が長期的な移動平均線を下回るという状況のことを指します。これは、市場参加者たちがネガティブなシグナルと解釈し、売りのサインと捉えるわけですね。
デッドクロスの特徴としては、市場が悪い状況で起こりやすいことが挙げられます。つまり、景気が悪い、企業業績が悪い、政治的な不安定要素があるなど、ネガティブな材料が揃っているときに発生しやすいんです。
デッドクロスの基本は売りサイン
どのようなシグナルとして解釈されるというと、基本的には売りのサインとして捉えられます。つまり、デッドクロスが出たら、株価が下落する可能性が高いということですね。ただし、ゴールデンクロスと同様に、必ずしも株価が下落するとは限りません。投資には常にリスクが伴いますから、注意が必要です。
ゴールデンクロスとデッドクロスの活用方法・パラメーター
移動平均線のパラメータについて、一般的には
短期的な移動平均線に5日間、10日間、25日間
長期的な移動平均線に50日間、75日間、100日間、200日間
を用いることが多いです。
ただし、市場環境によっては、適切なパラメータが異なる場合もありますので、トレーダーは常に市場環境を分析し、最適なパラメータを選択する必要があります。
例えば、26日と75日移動平均線を使った場合
左側の丸のところで赤い移動平均線が青い移動平均線を上回ったところがゴールデンクロスで買いのシグナル
右側の赤い移動平均線が青い移動平均線を下回ったところが売りシグナル
こんな風にして使います。
また、移動平均線を使用する際には、単純移動平均線や指数平滑移動平均線を使うか、短期的な移動平均線と長期的な移動平均線の組み合わせを使うか、など、使用する方法にも様々なバリエーションがあります。トレーダーは自分自身が使いやすい方法を見つけ、使いこなすことが大切ですね。
ゴールデンクロスとデッドクロスが騙しになりやすい時
ゴールデンクロスやデッドクロスが騙しになることがあるのは、主に以下の2つの場合です。
ボラティリティが高い時
株価が大きく上下するようなボラティリティの高い市場では、短期的な上昇や下降によって移動平均線が一時的に交差しても、その後すぐに戻ることがあります。このような場合、クロスが起こったと思って取引をしたところ、すぐに逆の方向に動かされてしまうことがあります。
トレンドが急激に変化する時
トレンドが急激に変化する場合、ゴールデンクロスやデッドクロスが起こっても、その後すぐに逆の方向に動くことがあります。このような場合、クロスが起こったと思って取引をしたところ、すぐに逆の方向に動かされてしまうことがあります。
ゴールデンクロスとデッドクロスのメリット・デメリット
ゴールデンクロスのメリットは、トレンド転換を捉えることができることです。つまり、下落トレンドから上昇トレンドに変わるというシグナルをキャッチできるってこと。また、デッドクロスのメリットは、上昇トレンドから下落トレンドに変わるということを示してくれるということです。
一方、デメリットとしては、ゴールデンクロスやデッドクロスが出現するまでに遅れが生じることがあること。つまり、トレンド転換がすでに起こってからシグナルが出現する場合があります。
また、ゴールデンクロスやデッドクロスを単独で見ると、相場の本当の動きを見落とすことがあるというデメリットもあります。なので、他のテクニカル指標と組み合わせることで、より精度の高いトレードが期待できます。
ゴールデンクロスとデッドクロスと相性のいいテクニカル指標
ゴールデンクロスとデッドクロスは非常に有用なテクニカル指標ですが、単独では完全な判断を下すことができません。他のテクニカル指標を使うことでより高い精度での分析が可能になります。
例えば、ボリンジャーバンドはゴールデンクロスとデッドクロスと相性が良い指標の一つです。ボリンジャーバンドは、移動平均線から一定の標準偏差を引いた上限線と下限線を描くことで、株価が過剰買われているか過剰売られているかを示します。
ゴールデンクロスが現れたときに、株価が上限線を突破することが多く、デッドクロスが現れたときには下限線を下回ることが多いため、ボリンジャーバンドとの併用が有効です。
また、RSI(相対力指数)やMACD(移動平均収束拡散)などの指標もゴールデンクロスとデッドクロスと相性が良い指標の一つです。
RSIは株価の上昇・下落の勢いを示し、ゴールデンクロスが現れたときにRSIが50を超え、デッドクロスが現れたときにRSIが50を下回ることが多いため、RSIとの併用が有効です。MACDは移動平均線同士の乖離率から、株価の勢いを示します。
ゴールデンクロスが現れたときに、MACDのシグナル線がMACDを上回り、デッドクロスが現れたときにはMACDのシグナル線がMACDを下回ることが多いため、MACDとの併用も有効です。
ただし、複数のテクニカル指標を併用することで、過剰に分析を複雑化させることもあります。十分な検討の上、自分に合った組み合わせを見つけることが重要です
ゴールデンクロスとデッドクロスに対する注意点
投資戦略において、ゴールデンクロスとデッドクロスは非常に重要な役割を果たしていますが、注意が必要な点もあります。
まず、クロスが発生した瞬間にすぐに売買するのではなく、他のテクニカル指標やファンダメンタルズ分析などと合わせて判断することが重要です。単にクロスが発生したからといって、すぐに売買を行ってしまうと、市場のノイズや偽のシグナルに惑わされてしまう可能性があります。
また、クロスが発生する前に移動平均線同士が交差している場合もあります。この場合、移動平均線同士の交差がクロスに繋がるかどうかは分かりません。そのため、クロスが発生する前の移動平均線同士の動きをよく観察し、判断することが必要です。
さらに、クロスが発生しても、その後すぐに逆のクロスが発生してしまう場合もあります。このような場合は、トレンド転換が起こる可能性があるため、十分な損切りを設定することが重要です。
以上のように、ゴールデンクロスやデッドクロスを活用する際には、単にクロスが発生したからといって判断するのではなく、他の指標と併用し、市場全体の動向をよく把握することが大切です。また、ミスインタプレテーションを避けるためにも、クロス発生前後の動きやトレンド転換の可能性を考慮し、慎重に判断することが必要です。