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テクニカル分析の必需品!移動平均線の使い方と実践的なトレード戦略

こんにちは、今日はテクニカル分析の中でも、比較的簡単に使える移動平均線について。

移動平均線とは、ご存知の方も多いかもしれませんが、株価や為替相場などの値動きの傾向をグラフ化したときに、短期的な変動を平滑化してトレンドを示すラインのことです。

これがなかなか重要なんですよ。

なぜ移動平均線が重要なのかというと、移動平均線を見ることで、市場が上昇トレンドなのか、下降トレンドなのか、横ばいなのか、などのトレンドの傾向を知ることができるんですね。これは、投資家やトレーダーにとって非常に重要な情報となります。

また、移動平均線は、トレンドの転換点やサポート・レジスタンスラインとしても活用されることがあります。トレンドの転換点を見逃さないためにも、移動平均線は重要な役割を果たしています。

というわけで、移動平均線はテクニカル分析において非常に有用な指標の一つであると言えますね。次に、具体的にどのように使われるのかについて解説していきましょう。

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移動平均線とは何か?

まず、移動平均線とは、ある期間の値動きの平均を求め、グラフ上に表示したもののことです。例えば、10日間の移動平均線を表示するという場合は、過去10日間の株価の平均値を計算し、その平均値をグラフ上に表示するわけです。

計算方法についてですが、基本的には以下のようになります。

まず、計算したい期間の数値を全て足し合わせ、その合計値を期間で割ることで平均値を求めます。この平均値が、移動平均線の1つのデータ点となります。

そして、このデータ点を移動しながら、過去の期間の数値を順次加算し、新しい平均値を計算することで、グラフ上に移動平均線を描くことができるわけです。

なお、移動平均線の期間は、分析する時間軸や取引スタイルによって異なります。短期的な値動きを分析する場合は、10日間や20日間といった期間が一般的であり、長期的な値動きを分析する場合は、50日間や100日間などの期間がよく使われます。

移動平均線の種類:SMAとEMA

移動平均線の種類について。

まず、代表的な移動平均線には、

「単純移動平均線(SMA)」と「指数平滑移動平均線(EMA)」があります。

単純移動平均線は、ある期間の値動きの平均を求める方法です。つまり、値動きが均等に分布している場合には、比較的正確な結果が得られます。

一方で、指数平滑移動平均線は、最近の値動きに重みをつけ、過去の値動きに対して指数関数的に減衰させる方法です。つまり、より新しい値動きにより多くの影響を与え、古い値動きの影響を少なくすることができます。

では、どちらが適しているのでしょうか?

単純移動平均線は、値動きが均等に分布している場合には有効ですが、急激な値動きやトレンドがある場合には、遅れて反応してしまうことがあります。

一方、指数平滑移動平均線は、より最近の値動きにより多くの重みを与えるため、より素早くトレンドを反映することができます。

つまり、単純移動平均線は過去のデータに基づいて安定的なトレンドを把握したい場合に適している一方、指数平滑移動平均線は最近の値動きにより多くの重みを置き、素早いトレンドの反応が必要な場合に適していると言えます。

単純移動平均線(SMA)の計算式

まず、単純移動平均線(SMA)の計算式は以下の通りです。

SMA = (P1 + P2 + … + PN) / N

例えば、5日間の単純移動平均線を求める場合は、過去5日間の終値を合計し、その合計値を5で割ることで平均値を求めます。

5日間の単純移動平均線を求める場合

1日目の終値:100
2日目の終値:110
3日目の終値:120
4日目の終値:130
5日目の終値:140

この場合、5日間の単純移動平均線を求めるためには、5日間の終値を合計して5で割ればよいです。

5日間の合計値:100 + 110 + 120 + 130 + 140 = 600 5日間の単純移動平均線:600 ÷ 5 = 120

つまり、この5日間の単純移動平均線は120になります。

指数平滑移動平均線(EMA)の計算式

指数平滑移動平均線(EMA)の計算式は

EMA = (2 / (N + 1)) × (今日の終値 – 昨日のEMA) + 昨日のEMA

EMAは、昨日のEMA値を利用して、今日の終値をより重視する計算方法です。具体的には、2 ÷ (N + 1) で計算される平滑化係数を使って、昨日のEMA値と今日の終値の加重平均を求めます。

例えば、5日間の指数平滑移動平均線を求める場合、初日のEMA値を単純移動平均線を使って求めます。

初日のEMA値はSMAで計算した120
そして、2日目以降のEMA値を以下の式で求めます。

EMA(当日) = (2 ÷ (N + 1)) × (当日終値 – 前日EMA値) + 前日EMA値

ここで、Nは期間を表します。今回は5日間なので、Nは4となります。

2日目のEMA値:(2 ÷ 6) × (110 – 120) + 120 = 118.33 3日目のEMA値:(2 ÷ 6) × (120 – 118.33) + 118.33 = 119.44 4日目のEMA値:(2 ÷ 6) × (130 – 119.44) + 119.44 = 124.63 5日目のEMA値:(2 ÷ 6) × (140 – 124.63) + 124.63 = 134.42

これで、5日間の指数平滑移動平均線を求めることができました。

移動平均線の使い方

移動平均線は、トレンドの把握に役立ちます。

移動平均線が上昇している場合は、トレンドが上昇していると判断できます。逆に、移動平均線が下降している場合は、トレンドが下降していると判断できます。このように、移動平均線はトレンドフォローのトレーダーにとって、重要な指標となります。

さらに、移動平均線は、サポートライン・レジスタンスラインの役割も果たします。

たとえば、移動平均線がサポートラインとして機能している場合は、価格が移動平均線に近づいたときに買いのサインとなります。

また、移動平均線がレジスタンスラインとして機能している場合は、価格が移動平均線に近づいたときに売りのサインとなります。

つまり、移動平均線はトレンドフォローの指標としてだけでなく、サポートライン・レジスタンスラインの役割も果たすということです。ただし、移動平均線を使う場合は、期間や種類によって適切な設定が必要になります。

過去のデータに基づいて設定された移動平均線は、将来の値動きに対して完全に正確であるとは限りません。したがって、移動平均線を使う場合は、他のテクニカル指標と組み合わせることで、より高い精度の予測が可能となります。

移動平均線を使った実践的なトレード戦略

移動平均線を使ったトレード戦略の例を紹介しましょう。

例えば、SMAとEMAを使ったトレード戦略があります。

まず、短期的なトレンドを把握するために、5日移動平均線と10日移動平均線を使います。そして、長期的なトレンドを把握するために、30日移動平均線を使います。ここで、5日移動平均線と10日移動平均線が上向きに交差した場合、それが買いのシグナルとなります。

逆に、5日移動平均線と10日移動平均線が下向きに交差した場合、それが売りのシグナルとなります。また、30日移動平均線が上向きに傾いている場合は、トレンドが上昇していると判断し、上昇トレンドでの買いを意識します。

逆に、30日移動平均線が下向きに傾いている場合は、トレンドが下降していると判断し、下降トレンドでの売りを意識します。

このように、移動平均線を使ったトレード戦略は、単純で分かりやすく、初心者にも取り組みやすいものです。ただし、注意すべきポイントもあります。

まず、移動平均線を使う場合は、期間や種類によって設定が必要になるため、適切な設定を行う必要があります。また、移動平均線を単独で使うと、トレンド転換やサポートライン・レジスタンスラインの変化に追従できない場合があるため、他のテクニカル指標と組み合わせることが重要です。

移動平均線と言えば、ゴールデンクロスとデッドクロス

「ゴールデンクロス」と呼ばれる戦略では、短期移動平均線が長期移動平均線を上回るタイミングで買いシグナルを出し、逆に「デッドクロス」と呼ばれる戦略では、短期移動平均線が長期移動平均線を下回るタイミングで売りシグナルを出します。

ねむ
ねむ

ゴールデンクロスとデッドクロスは代表的な売買シグナルだね

移動平均線の注意点

移動平均線を使ったトレード戦略には非常に有用なものもありますが、注意点もあります。

まず1つ目は、移動平均線を使うことでトレンドを把握する際には、短期的なボラティリティに左右されることがあるということです。つまり、急激な価格変動があると、移動平均線が一時的にトレンドから外れることがあります。そのため、単純な移動平均線よりも、指数平滑移動平均線の方が短期的な変動に対してはより適しているとされています。

2つ目は、移動平均線が過去のデータに基づいて計算されることから、一定期間以上の長期的なトレンド変化には追いつけないということです。そのため、トレンドが大きく変わった場合は、移動平均線が遅れて反応することになります。

そのため、トレンド変化に敏感なトレーダーには、移動平均線よりもMACDなどの指標がより適している場合があります。

最後に、移動平均線の限界についてですが、移動平均線だけで完璧なトレードができるわけではありません。移動平均線を使った戦略は、あくまでツールの一つであるということを忘れずに、市場の状況やトレンド変化に応じて柔軟に使い分けることが重要です。また、他の指標や分析手法との組み合わせも必要です。

まとめ

移動平均線は、テクニカル分析において非常に重要な役割を果たすツールの一つです。単純移動平均線と指数平滑移動平均線の2種類があり、それぞれ特徴があります。

単純移動平均線は、過去の価格データを単純に平均した値を使用するため、長期のトレンドを把握する際に有効です。一方、指数平滑移動平均線は、より最近の価格データに重みを置くため、短期のトレンドを把握する際に有効です。ただし、移動平均線には限界も存在します。

例えば、急激な相場変動やイベントによって移動平均線が一時的に乱高下することがあります。また、移動平均線を使ったトレード戦略は、必ずしも正確に動作するわけではなく、トレードの際には他のテクニカル指標やファンダメンタル分析との組み合わせを考慮する必要があります。

総じて言えることは、移動平均線はテクニカル分析において非常に有用なツールであるということです。しかし、それを使いこなすためには十分な知識や経験が必要であり、常に冷静な判断力を持って取り組むことが重要です。

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